IgA腎症の治療記録 - だいたい寛解

2020年初夏にIgA腎症を患ったのでその個人的な治療記録と感想

IgA腎症関連の雑記1 IgA腎症発症のしくみ

IgA腎症関連のWebサイトによく出てくる用語を自分で後で読んで思い出せそうと思われる言葉でまとめました。完全に個人(素人)の備忘録です。色々言葉や背景を検索して、あぁそういうことか、と納得するものの、残念ながらすぐに忘れてしまうのでメモ書きを残しておくことにしました。。間違っている部分を発見したら随時修正してゆきます。

 

[IgA]

免疫グロブリン(抗体:immunogloburi)Aの略称。喉、気管支、腸などの粘膜を外敵から守る。

 

[IgA腎症の発症機構]

1. 扁桃腺や上咽頭への感染などがきっかけで、異常な形のIgA が血中に増える。

2. 異常な形のIgA に対して別の IgA や IgG などのタンパク質が作られる。

3. 異常な形の IgA と、これに反応する IgG や IgA が大きなタンパク質の塊をつくる。

4. この塊が腎臓の糸球体(フィルター)にひっかかると、腎臓の組織を攻撃して炎症が起こる。数か月かけて組織を破壊する。粘膜感染を繰り返すと腎臓に免疫複合体がさらに蓄積する。

 

IgA腎症の多くは、自覚症状がない。初期からある症状は、肉眼ではわからないほど微量の血尿。進行するとたんぱく尿が出るようになる。この段階まで至るとかなり進行していて、治療開始が遅くなればなるほど完治させることが難しくなる。早期発見がとても重要。

 

[糸球体]

腎臓にあるボーマン嚢に囲まれた細い毛細血管の丸い塊。血液中のタンパク質や血球成分以外の物質を水と共に濾過する役割。1日約160~180L の血液が糸球体で濾過され、その中の水や有用成分の99%が尿細管で再吸収され、再び血液の中に戻される。残りの 1.5 L が尿として排泄される。

 

[eGFR(推算糸球体ろ過量)]

腎臓の中にある糸球体がどれくらいの老廃物をろ過することができるかを示す値。

 

[クレアチニン]

毎日筋肉で作られる老廃物。腎機能が正常な場合には、すべてが尿中に排泄されて体の中にたまることはない。腎機能が低下すると尿に十分排泄できなくなり、体の中に徐々にたまり値が増加する。腎機能が同じであっても、男性よりも女性、若年者よりも高齢者の方が低値となる傾向がある。クレアチニン値はeGFRがおよそ50%以下に低下するまでは上昇しないため、軽度の腎機能障害の判定には適していない。

 

[血尿が出る理由] 

糸球体毛細血管炎のために糸球体血管壁(腎臓の細い血管)が断裂し、その部位から赤血球が尿にもれて血尿が生じる。糸球体毛細血管炎が最初の症状。

 

 [尿たんぱくが出る理由]

糸球体毛細血管炎がさらに進行すると尿にタンパク質が混入するようになる。正常の糸球体ではタンパク質は漏れ出ることのないが、血管壁がザル状態となってくると、糸球体血管壁をタンパク質がすり抜ける。初期は尿細管で再吸収されるので尿に出にくいが、排出量が増すと全てが再吸収出来なくなり尿に混じるようになる。

 

[巣状分節性糸球体硬化(Focal segmental glomerular sclerosis, FSGS)]

糸球体毛細血管炎の次に出てくる症状。一部の糸球体、または糸球体の一部分が硬化する現象。投薬で治らないが降圧薬はFSGSの進展に一定の効果があるとされる。FSGSが始まる前に糸球体毛細血管炎(血尿)が収まるかがカギ。

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